サンスクリット語学習記録 第3回

前回までの連声も全然覚えきれていませんが、演習しながら自然に覚えていくことにして、次は語形変化に入ります。

ひたすら変化表を覚え続ける作業になります。言語をやるにはある程度力技が必要。脳筋メソッドです。

 

まずは名詞と形容詞。

サンスクリット語において名詞と形容詞は区別の必要があまりなく、ほぼ同じ変化をするため私の使っている『実習サンスクリット文法』ではまとめて名称詞と呼んでいます。

 

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ラテン語も名詞と形容詞おんなじだった気がする、たしか。

 

名(称)詞が持つ文法的な属性として、下記の3つが重要です。

 

・性

男性名詞、女性名詞、中性名詞の3種類があり、それぞれ異なる変化をします。

ドイツ語とかフランス語とかやった人にはおなじみのやつですね。

実際のモノの性とたいがい一致しますが、「喉」が男性だったり「舌」が女性だったりと

あんまりあてにならず、「そういうもんだ」と思って覚えるしかないです。

 

・数

英語の可算名詞でも単数と複数で区別して形を変える(sをつける)ことがありますが、サンスクリット語には「両数」があって単数とも複数とも違う変化をします。それだけ覚えるパターンが増えるということですね…

 

・格

その名詞の、ほかの名詞や述語との関係(役割)などを表します。主語なのか目的語なのか、起点を表すのか場所を表すのか、などです。

日本語ではこうした内容を「が」「に」「を」「から」といった格助詞で表します。

英語では語順や前置詞を使って表現されますが、I - my - me のように代名詞には語形の変化が残ってますね。

 

サンスクリット語では語尾の変化で格を表すのですが、それが8種類あります。

すごく簡単にまとめるとこのようになります。

 

①主格 Nominative:主語になる。

②対格 Accusative:直接目的語になる。

③具格 Instrumental:用具や手段を表す。

④為格 Dative:間接目的語になる。

⑤従格 Ablative:分離の起点、比較の対象を表す。

⑥属格 Genitive:所属を表す。「~の」

⑦処格 Locative:場所を表す。

⑧呼格 Vocative:呼びかけに使う。

 

これらが単数/両数/複数で別々の形になります。同じ形で重複する格も多いですが。

 

で、名称詞には語幹(格語尾が付く前の、語の中核部分)が a で終わるやつ、 i で終わるやつ、子音で終わるやつ…といろいろあって、それぞれに男性形と女性系と中性系があって、それぞれが違った格変化をするので、かたっぱしから覚えていくわけです。

 

したがってノートはこんな感じの表が延々続いていくことになります。


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覚えるといっても、この表とにらめっこするだけで身につくほど高性能の目と頭はもっていないので、実際の文を読み解きながら必要な表に戻ってくるという方法でやっていきます。

 

というわけで次回はいよいよ演習です。

 

 

影をつくらずにノートの写真を綺麗に撮る方法をご存知の方、マジで教えてください。

もともとのノートが汚いからどうしようもないのか…。